日産が、初の商用電気自動車「e-NV200」を発表
リーフよりも、電気自動車の魅力は上かも
「使う」ため、本気でコストと性能を考えた
▼日産 e-NV200 技術解説
日産 e-NV200 概要・スペック・グレード・価格
概要
- 「NV200バネット」をベースに、「リーフ」のパワートレーンを組み合わせた電気自動車
- 月間販売目標:500台
スペック(括弧内は、ガソリンモデル NV200との比較値)
- 全長×全幅×全高:4560(+160) × 1755(+60) × 1855(±0)mm
- ホイールベース:2725(±0)mm
- 最高出力:109ps
- 最大トルク:25.9kgm
- 出力はリーフと同じだが、減速比を8.194から9.301の加速性能重視に
- 加速重視による電力消費を補うため、「新世代 新規回生協調ブレーキ」採用(実走行パターンで14%改善)
- 駆動:FF
- 車重:1510kg(+300kg)
- リチウムイオン電池を床下に配置できるようにモジュールを見直し、NV200と同じ荷室容量(3600L)を確保
- 最大積載量:600kg
- 普通充電時間(200V):7~8時間
- 急速充電時間:約30分で80%
- 航続距離:190km
- 最大1500Wの100Vコンセントを、センターコンソール下部、助手席シート下に設置
- コンセントからの給電は、自動停止するバッテリー残量を任意で設定可能
グレード・価格(最大85万円の購入補助金を受給可能)
バン
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VX(ルートバン):388万440円
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VX(2人乗り):388万440円
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VX(5人乗り):399万1680円
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GX(ルートバン):397万8720円
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GX(2人乗り):397万8720円
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GX(5人乗り):407万8080円
ワゴン
- G(5人乗り):462万4560円
- G(7人乗り):478万6560円
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ベースとなったガソリンモデルより、補助金をいれても150万円ほど高くなるe-NV200だけど、動力源は電気だから、そのコストを回収するのにかかる走行距離は8万キロほど
商用車ならこれくらい、まったく問題がない距離だよね
そして使い勝手もこれまた不満なし
ガソリン車よりも劣る…とあっては、実用性が問われる商用車で売るのは難しいということを、日産も重々承知のようで、ガソリン車に対するハンディはなし!
パワートレインこそ乗用車のリーフと同じだけど、ギヤ比をかえ、回生ブレーキも新しく、荷室容量を守るためにバッテリーまで薄く
電気自動車に本気、日産の気合を感じる
▼e-NV200 パワートレイン
▼e-NV200 バッテリー
そしてガソリン車以上だと感じるのが、電気自動車の大容量バッテリーから得ることができる100V電源
▼100V コンセント
これは、航続距離を気にしなくていいようにリミッターまでつけ、ユーザーを考えた仕様に
以前日産が公開していた、バッテリーから調理器具への電力供給などにクルマを使うなら、ガソリンを使いエンジンで発電しなくても済む分、さらにコスト安に
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8万キロなんて走る必要はないかも
インテリアは、日産が電気自動車の魅力を出したと語っているものの、さすがに商用車
必要充分というくらい
▼ワゴン 室内
▼バン 室内
けれど、バッテリーの張り出しがないこの空間
なにげないけれど、技術としてはかなりのもの
問題なしのパッケージだよね
しかし、新時代の商用車として大きな可能性を感じさせてくれるe-NV200も、やはり電気自動車共通の問題、航続距離の短さは気になるところ
長距離を走ることが前提ならこのクルマはむかない
けれど市街地だけなど、ある程度のエリア内での走行で済むなら、真っ先に検討してみると、大きなコストダウンにつながるかも
乗用とは違う、商用としての電気自動車の魅力
見せられるだけのポテンシャルを、e-NV200は持っているんじゃないかな