ポルシェが、スポーツクーペ「911」のハイパフォーマンスモデルとなる「911GT3」の日本発売を発表しました。
新モデルにより魅力をアップしたポルシェ新型911について、スペックや価格などを最新情報からご紹介します。
▼この記事の目次
- 【最新情報】ニュル7分切り!ポルシェ「新型911GT3」日本発売!
- ポルシェ新型911の【主な変更点まとめ】
- 流麗!ポルシェ新型911の外装(エクステリア)デザインは?
- 走り重視!ポルシェ新型911のボディサイズは?
- 最新装備!ポルシェ新型911の内装(インテリア)デザイン
- パワフル!ポルシェ新型911のエンジンとスペックは?
- ポルシェ新型911を試乗動画でチェック!
- 走り重視!ポルシェ新型911の燃費は?
- 最新システム!ポルシェ新型911の安全装備は?
- ポルシェ新型911の価格は?
- ポルシェ新型911の発売日は?
- ポルシェ911を「おさらい」
【最新情報】ニュル7分切り!ポルシェ「新型911GT3」日本発売!
▼ポルシェ新型911GT3の画像
ポルシェが「911」に設定するハイパフォーマンスモデル「911GT3」のフルモデルチェンジ日本発売を発表しました。
新型911GT3は、スワンネックタイプのリアウイングやディフューザーなど、レーシングカー「911 RSR」からくるエアロパーツを採用。
パワートレインには自然吸気の水平対向6気筒4Lエンジンを搭載し、最高出力は前世代から10psアップした510psに、最大トルクも46.9kgmから47.9kgmに向上。
トランスミッションには、デュアルクラッチ式7速PDKのほか、6速MTも設定。最高速度は7速PDKで318km/h、6速MTで320km/hとなり、前世代の911 GT3 RSの312km/hよりアップ。また、0-100km/h加速は3.4秒、0-200km/h加速は10.8秒となっています。
吸排気システムには、モータースポーツでも採用される6連スロットルバルブのほか、電動で無段階調整が可能なエキゾーストフラップにより欧州排ガス規制にも適合しながら前世代から10kg軽量化したスポーツエキゾーストシステムを採用。燃費は6速MT車で13.3L/100km(約7.5km/L)、PDK車で12.4L/100km(約8.1km/L)となっています。
車体は、カーボン製のボンネット、リアウイング、スポイラーのほか、すべてのウィンドウを軽量ガラスとすることで、ボディをワイド化しながらも車重は前世代と同等の6速MT車が1418kg、7速PDK車が1435kgとされ、6速MT車のパワーウェイトレシオは2.78kg/psに。(前世代は2.86kg/ps)
ブレーキシステムは、フロントに直径を380mmから408mmに拡大した軽量ブレーキディスクを採用し、重量を17%軽量化。
▼新型911GT3のニュルブルクリンク タイムアタック動画
これにより、ドイツのニュルブルクリンク北コースでは、前世代から17秒以上短縮した6分59秒927を達成しています。
室内には新たに「トラックスクリーン」が採用され、最大10000rpmのタコメーター左右の表示部分に「タイヤ空気圧」「油圧」「油温」「燃料タンク残量」「水温」などの車両情報を表示。
また、新型911GT3では、サーキットを走行するユーザーに向け、ロールケージ、6点式ハーネス(運転席)、モータースポーツ用消火器、バッテリーキルスイッチなどがセットになった「クラブスポーツパッケージ」が無償オプションとして設定されています。
ポルシェ新型911GT3は2021年4月7日に日本での受注を開始。価格は2296万円となっています。
▼ポルシェ新型911GT3の試乗動画
▼ポルシェ・タイカン
【ポルシェ新型タイカン】日本発売!最新情報、航続距離/充電時間、価格は?
ポルシェ新型911の【主な変更点まとめ】
▼ポルシェ新型911の主な変更点
- ハイパフォーマンスモデル「911GT3」を設定
▽2020年7月の変更点
- ハイスペックモデル「911ターボ」を設定
▽2020年5月の変更点
- オープンモデル「911タルガトップ」を設定
▽2020年3月の変更点
- ハイパフォーマンスモデル「911ターボS」を設定
▽フルモデルチェンジ時の変更点
- ポルシェ初の電気自動車「タイカン」からくるテールランプを採用
- 前モデルの改良により初搭載されたダウンサイジング水平対向6気筒3Lターボエンジンを搭載
- 安全システムに世界初となる「ウェットモード」を装備。
路面の水を検知し、適切なシャシーコントロールモードへの切り替えをサポート - PHEV(プラグインハイブリッド)モデルの設定を予定
流麗!ポルシェ新型911の外装(エクステリア)デザインは?
▼ポルシェ新型911の画像
ポルシェ新型911の外装は、歴代モデルから全体のイメージを引き継ぎながらも、新しいスタイルに変化しています。
全幅はトレッドの拡大により前モデルより広がっており、バンパー中央内には最新の安全システムに対応するセンサーも搭載。
リアは特に大きく変更されており、ポルシェ初の電気自動車「タイカン」からくる左右を繋いだ薄型のランプを搭載しています。
ヘッドライトにはLEDマトリクスシステムが採用され、視界の確保を支援。
ホイールはフロントが20インチ、リアが21インチとされ、内部には大容量ブレーキを装備。
▼ポルシェ新型911カブリオレ
▼ポルシェ新型911タルガ
ボディタイプには、ソフトトップルーフを採用した「911カブリオレ」と、電動ハードトップを採用した「911タルガ」も設定され、オープンエアを楽しむことができるようになっています。
▼ポルシェ新型911の動画
ポルシェ新型911を前モデルと比較!
▼ポルシェ911(前モデル)
ポルシェ新型911を前モデルと比較すると、フロントはグリルが大きく幅広いものに変更されています。
リアは911の特徴的なボディラインを残しながら、新しい形状のランプとバンパー内に配置されるエキゾーストパイプにより、印象が変化しています。
走り重視!ポルシェ新型911のボディサイズは?
▼ポルシェ新型911のボディサイズ
- 全長×全幅×全高:4519×1852×1300mm
- ホイールベース:2450mm
- 車重:1515kg
- ※参考
・ポルシェ911(前モデル)
全長×全幅×全高:4499×1808×1294mm
ホイールベース:2450mm
車重:1430kg
ポルシェ新型911のボディサイズは、最新のプラットフォームを採用することで変更されています。
ハイパワーなモデルながら小さめになっていた全長は前モデルから+20mmとされ、全幅は左右タイヤ間の幅(トレッド)を大きくとることで45mm拡大。
車重は、ボディ剛性をアップしながらアルミや高張力鋼板の採用拡大により、増加が抑えられています。
最新装備!ポルシェ新型911の内装(インテリア)デザイン
▼ポルシェ新型911の画像
ポルシェ新型911の内装は、最新技術を使用することで魅力あるデザインに変化しています。
タコメーターには前モデル同様にアナログ式が採用されていますが、センタークラスターには先に全面改良を受けているフラッグシップサルーンのパナメーラにも採用された10.9インチの大型ディスプレイ「アドバンスコックピット」を搭載。
シフトレバーは小型となり、その下にはパーキングなどのスイッチが配置することで、機能を小さな空間にまとめ、車両の操作がしやすくなっています。
パワフル!ポルシェ新型911のエンジンとスペックは?
▼ポルシェ製水平対向6気筒3Lターボエンジン
▼ポルシェ新型911のパワートレインとスペック
- エンジン:水平対向6気筒3Lツインターボ
・最高出力
911カレラ:385ps
911カレラS:450ps - エンジン:水平対向6気筒3.8Lツインターボ
・最高出力
911ターボ:580ps/76.5kgm
911ターボS:650ps/81.6kgm - エンジン:水平対向6気筒4L
・最高出力
911GT3:510ps/47.9kgm - 0-100km/h加速
911カレラ:4.2秒(スポーツクロノパッケージ装着車:4秒)
911カレラS:3.5秒(4WDモデルのカレラ4Sは3.4秒)
※カブリオレはクーペ+0.2秒
911ターボS:2.7秒
911GT3:3.4秒 - トランスミッション
8速デュアルクラッチ「PDK」 or 7速MT or 6速MT(911GT3) - 駆動方式:RR or 4WD
ポルシェ新型911のエンジンには、前モデルに2015年のマイナーチェンジで搭載された最新のダウンサイジングエンジンが搭載されています。
▼参考:ポルシェ911のスペック(前モデル)
- 911カレラ:370ps/45.9kgm
- 911カレラS:420ps/51.0kgm
- 911ターボ:540ps/72.4kgm
排気量を適正化することから「ライトサイジング(rightsizing)」と表現されるこのターボエンジンは、変更前の3.4L自然吸気エンジン(カレラSは3.8L)から20ps/6.1kgm出力をあげて前モデルのカレラSで420馬力とされていましたが、新型911ではさらにパワーを向上。
カレラSで450馬力とすることで、0-100km/h加速は0.4秒も短縮した3.5秒を実現しています。
加えて、オプションとなる「Sport Chrono Package」を装備することで、4WD駆動のカレラ4Sは100km/hまでのタイムを3.2秒まで短縮。
この速度は、前モデルの上位モデル911 GT3よりも早く、サーキットをターゲットとした最上位911 GT2 RSからも0.5秒差と小さくなっています。
ポルシェ新型911を試乗動画でチェック!
▼ポルシェ新型911クーペ
ポルシェ新型911は、注目度の高さから多くの試乗動画が公開されています。
新世代となりあがった走行性能や質感が高い評価を受けています。
▼ポルシェ新型911カブリオレ
▼ポルシェ新型911タルガ
走り重視!ポルシェ新型911の燃費は?
▼ポルシェ新型911の燃費
- 911カレラS(RR):8.9L/100km(約11.2km/L)
- 911カレラ4S(4WD):9.0L/100km(約11.1km/L)
ポルシェ新型911の燃費は、全幅が拡大されたことで前モデルからダウンしています。
前モデルのポルシェ911は、最新のターボエンジンにより以前の自然吸気エンジンから燃費を12%向上させ、カレラで13.5km/L、カレラ Sで13.0km/Lとなっていました。
新型911では出力も向上していますが、燃費のダウン幅が抑えられています。
最新システム!ポルシェ新型911の安全装備は?
ポルシェ新型911の安全装備には、世界初となる「ポルシェ・ウェットモード」が採用されています。
ウェットモードは、路面の水を検知し、それに基づいてコントロールシステムを調整するとともにドライバーに通知。
ドライバーはスイッチを操作することで、安全性を重視する設定に切り替えることが可能になっています。
その他、新型911にはエマージェンシーブレーキや熱探知カメラを備えたナイトビジョン・アシスト、アダプティブクルーズコントロールなどが採用されています。
ポルシェ新型911の価格は?
▼ポルシェ新型911の価格
- 911 カレラ:1335万円
- 911 カレラ S:1666万円
- 911 カレラ 4S:1772万円
- 911カレラ カブリオレ:1560万円
- 911 カレラ S カブリオレ:1891万円
- 911 カレラ 4S カブリオレ:1997万円
- 911 タルガ4︰1729万円
- 911 タルガ4S︰2060万円
- 911ターボ:2443万円
- 911ターボカブリオレ:2731万円
- 911 ターボS:2892万円
- 911 ターボS カブリオレ:3180万円
- 911 GT3:2296万円【新設定】
ポルシェ新型911の価格は、1335万円からに設定されています。
新世代モデル発表当初は「カレラS」のみがラインナップされていましたが、エントリーモデルとなるカレラの設定により300万円以上スタート価格がダウンしています。
ポルシェ新型911の発売日は?
ポルシェ新型911GT3は、2021年2月17日に発表、2021年4月7日に日本での受注が開始されました。
ポルシェは911のラインナップを拡大することで、さらなるユーザーにアピールしていく予定です。
ポルシェ911を「おさらい」
▼ポルシェ911(初代901型)
ポルシェ911は、1964年に初代が登場したスポーツカーです。
初代は開発コードが「901型」とされ、市販車のモデル名も同じになる予定でしたが、プジョーが2桁目に「0」が入った3桁の数字をすべて商標登録していたため、現在の「911」に変更されました。
車体は、前後シートにそれぞれ2人ずつ乗り込むことができる2+2のシートレイアウトを実現するために、駆動系を車体後端に搭載したRRレイアウトとされています。
以前はRRレイアウトを採用した車両も多く販売されていましたが、室内空間を拡大するためには車両後部にラゲッジスペースをとることができるFFレイアウトが有利、スポーツカーとしての重量バランスを考えた場合には、エンジンを車体中心に配置できるFRやMRに魅力があることから、現在ではRRのポルシェ911は異色の存在になっています。
また、搭載するエンジンも採用メーカーが少なくなった水平対向式、1998年まで製造された4代目の993型まではエンジンの冷却方式も一般に採用されていた水冷式ではなく空冷式となっていました。
2011年に登場した前モデルの7代目991型では、アルミやマグネシウムなどの軽量素材を使用することで車重を60kg軽量化。
レーシングチームからの要望にこたえ、車両の安定性を増すためにホイールベースやトレッドを拡大。
エンジンを後部に搭載することにより、強力なトラクションとブレーキ性能を持つ独自のモデルとして販売されています。
新型ポルシェ911については今後も最新情報が入り次第、随時更新していきますのでお楽しみに!