メルセデス・ベンツが、ブランドのトップオフローダー「Gクラス」のフルモデルチェンジを正式に発表しました。
ゲレンデヴァーゲンの名前で日本でも根強い人気をもつ新型Gクラスのフルモデルチェンジでの変更点やスペック、AMG G63、発売日などを最新情報からご紹介します。
▼この記事の目次
- 【最新情報】現行のGクラス最後の特別限定車が日本発売!新型Gクラス導入秒読みに!
- メルセデスベンツ新型Gクラスのフルモデルチェンジ【主な変更点まとめ】
- メルセデスベンツ新型Gクラスの外装(エクステリア)デザイン
- 新型メルセデスAMG G63も発表!最強モデルに
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスのボディサイズとプラットフォームは?
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスの内装(インテリア)
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスのエンジンとスペックは?
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスの走行システムと性能は?
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスの燃費は?
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスの価格は?
- メルセデス・ベンツ新型Gクラスの発売日は?
- メルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデヴァーゲン)を「おさらい」
【最新情報】現行のGクラス最後の特別限定車が日本発売!新型Gクラス導入秒読みに!
▼G 350 d Heritage Edition
メルセデス・ベンツ日本は2018年4月4日、現行「Gクラス」の特別仕様車「G 350 d Heritage Edition(ヘリテージ エディション)」「G 550 designo Magno Edition(デジーノ マグノ エディション)」を発売しました。
両特別仕様車は、海外でフルモデルチェンジし公開されていた新型Gクラスへの切り替え前、最後の特別限定仕様車となります。
2台にはそれぞれブラックのエクステリアアクセントやモデル名を表すバッヂ、レザーシートなどの装備が採用され、1989年から改良を続け販売されてきた現行W463型の最後を飾るモデルになっています。
価格と限定台数は、「G 350 d Heritage Edition」が日本限定仕様として463台用意され1190万円、「G 550 designo Magno Edition」は世界限定463台中55台が日本に導入され1780万円となっています。
▼G 550 designo Magno Edition
メルセデスベンツ新型Gクラスのフルモデルチェンジ【主な変更点まとめ】
▼新型Gクラスの主な変更点
- アルミモノコックボディとラダーフレームを組み合わせ、車両を170kgと大幅に軽量化
- 前輪に独立懸架サスペンションを採用
- 最新のV型8気筒4Lツインターボエンジンを搭載
- ボディサイズを大幅に拡大することで、室内空間を充実
新型Gクラスでは、メルセデス・ベンツのクロスカントリーモデルとしての高い走破性能をより伸ばすため、スチールからアルミモノコックボディに変更され、車重の軽量化が行われました。
あわせてフロントサスペンション形式が、これまで採用されていた左右車輪が車軸でつながっているリジッドアクスルから独立懸架に変更され、直進安定性や乗り心地がアップ。プラスしてリアアクスルも新設計として強度を向上。
エンジンには、メルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルに広く搭載されるようになった最新のV型8気筒4Lツインターボエンジンを採用することで、出力特性が改善し走りがパワフルになっています。
対障害角度はアプローチアングルが31度、ディパーチャーアングルが30度、ランプブレークオーバーアングルも26度と大きくとられたことが発表され、渡河水深は700mm、最低地上高も241mmに仕上げられています。
足回りには調整可能なダンパーシステムも備えることで、オンロードからオフロード、岩場などまでマルチに対応することができるようになっています。
▼メルセデスベンツ新型Gクラスの動画
メルセデスベンツ新型Gクラスの外装(エクステリア)デザイン
▼新型Gクラスの画像
新型Gクラスの外装は、軍用車からきた真四角のタフなスタイルが人気のため大きな変更がなく、全体のボディラインは前モデルに近いものになっています。
しかし、ライトのデザインなどを変更することで進化を強調。
車体幅が121mmと大幅に拡大されましたが、全体のバランスを最適化しながら大きくなるため印象は保たれています。
メルセデスベンツ新型Gクラスを前モデルと比較!
▼Gクラス(前モデル)
メルセデス・ベンツ新型Gクラスを前モデルと比較すると、デザインコンセプトが意識して維持されていることがわかります。
その中で、ライトなどのパーツを見直すことで新しさをプラス。
ボディ素材は大幅に変わり、高い剛性を確保するはしご状のラダーフレームの上に配置されるモノコックボディをアルミ製とすることで車重を大幅に軽量化。
室内空間へのノイズの侵入も低減されます。
新型メルセデスAMG G63も発表!最強モデルに
▼新型メルセデスAMG G63の画像
メルセデスAMGは2018年2月13日、Gクラスのハイパフォーマンスモデルとなる新型AMG G63を発表しました。
メルセデスAMG G63は、Gクラスに高性能のエンジンを搭載し専用の走行装備を採用するなどしたモデルで、フルモデルチェンジが発表されたばかりの新型Gクラスにも早速設定されます。
新型AMG G63は前モデルから174kg軽量化した車体に、585馬力を出力するV型8気筒4Lエンジンやフルマニュアルモードに対応したトランスミッションを組み合わせ。
専用のフロントデザインや22インチまで対応するホイール、大容量ブレーキなどが設定されています。
▼新型メルセデスAMG G63の動画
メルセデス・ベンツ新型Gクラスのボディサイズとプラットフォームは?
▼参考:現行型Gクラスのボディサイズ
- 全長×全幅×全高:4715×1881×1986mm
- 車重:2380kg
- 乗員:5人
- ※参考
・Gクラス(前モデル)
全長×全幅×全高:4575×1860×1979mm
車重:2550kg
乗員:5人
新型Gクラスのボディサイズは、全長、全幅ともに大幅に拡大されました。
しかし、ラダーフレームにモノコックボディを組み合わせる伝統の形式を引き続き採用しながら、モノコックやシャシーをアルミ製とすることで車重は170kgも軽くなっています。
この変更により、ねじり剛性は30%増加し、メルセデス・ベンツトップのオフローダーとしての性能も進化しています。
その他、新型Gクラスでは車体が大きくなりましたが、アプローチアングルやデパーチャーアングルなどの対障害角度は高い数値が確保されています。
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの内装(インテリア)
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの内装は、革張りやオープンポアの木製のトリム、カーボンファイバーや金属製のアクセント、ヒーテッドシート、7スピーカーのオーディオシステムなどが採用されています。
標準モデルにはアナログメーターが装備されますが、12.3インチディスプレイのデジタルメータークラスターも設定。オプションを選択すると、12.3インチのインフォテインメントディスプレイと組み合わされてワイドスクリーンのデザインになります。
オプションでは、16スピーカーBurmesterサラウンドサウンドシステムやマッサージ機能を備えたフロントシートなどが用意されます。
新技術を採用しているにもかかわらず、インテリアには、助手席のグラブハンドルや、デフロック用のクロムアクセント型スイッチなど、クラシックなデザインも備えています。
リアシートは150mmスペースを拡大し、タイトだった空間に余裕が確保されます。
メルセデス・ベンツ新型Gクラスのエンジンとスペックは?
▼メルセデス・ベンツV型8気筒4Lツインターボエンジン
▼新型Gクラスのパワートレインとスペック
- 【G550】
エンジン:V型8気筒4Lガソリンターボ
最高出力:421ps
最大トルク:62.2kgm - 【G400d】(2018年後半追加)
直列6気筒2.9Lディーゼルターボ
最高出力:340ps
最大トルク:71.3kgm - 【AMG G63】
エンジン:V型8気筒4Lガソリンターボ
最高出力:585ps
最大トルク:86.7kgm - V型6気筒3Lガソリンターボ+マイルドハイブリッド(2019年追加予定)
- トランスミッション:9速AT
- 駆動:4WD
新型Gクラスは、パワートレインも大幅に新しくなりました。
ローンチモデルにはハイスペックなG550を用意し、他のAMGモデルに採用されていたV型8気筒4Lターボを搭載。
そのハイスペック版となり、585馬力もの出力を持つエンジンをAMG G63に採用。
ベースラインのガソリンモデルに3Lのマイルドハイブリッドを用意し、ディーゼルモデルには新開発の直列6気筒2.9Lエンジンを搭載。
軽量化された車体とあわせ、走行性能と環境性能も大きく改善します。
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの走行システムと性能は?
新型Gクラスでは、フロントサスペンションがこれまで採用されていた左右が接続されたリジットアクスル式から、大きなストロークを持つ独立懸架サスペンションに変更されます。
これにより悪路での接地性が向上し、オンロードでも細かな凹凸によるステアリングのブレを低減。
ドライブトレインには、ローレンジを備えフロント、センター、リアの3つのデフロックが可能な4WDシステムが引き続き搭載され、高いトラクションを発揮することできます。
対障害角度はアプローチアングル(車体前側)が31度、ディパーチャーアングル(車体後側)が30度、ランプブレークオーバーアングル(前後車軸間)も26度と大きくとられています。
最大渡河水深は700mm、最低地上高も241mmに仕上げられ、足回りには調整可能なダンパーシステムも備えることで、オンロードから険しいオフロード、岩場などまで対応。
4WDシステムは、駆動トルクを前側に40%、後ろ側に60%伝え、ローレンジは最大40 km/hで作動させることができ、ギア比を1.00から2.93に変更することで高トルクが必要になる急坂も登ることができます。
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの燃費は?
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの燃費は、車重が170kg軽量化されたことと、7速から9速ATにトランスミッションが変更されたことから改善されます。
ローンチモデルはハイスペックな4Lターボエンジンとなりますが、ディーゼルモデルが設定されると1km/Lほどの燃費向上が見込まれます。
▼参考:メルセデス・ベンツGクラスの燃費(現行モデル)
- 3Lディーゼルモデル:10.2km/L
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの価格は?
▼メルセデス・ベンツ新型Gクラスの価格
- 130,532ドル~(約1450万円)
新型Gクラスの価格は、米国で約1450万円からに設定されることになりました。
現行モデルの日本スタート価格である1080万円から大幅に価格をアップしていますが、ディーゼルモデルが追加設定されることでエントリー価格が下がることになるとみられています。
▼参考:Gクラス(現行モデル)の価格
- G350d:1080万円
- G550:1530万円
- AMG G63:1971万円
- AMG G65:3564万円
メルセデス・ベンツ新型Gクラスの発売日は?
メルセデスベンツ新型Gクラスは、2018年1月のデトロイトモーターショーでベースモデルが公開され、ハイパフォーマンスなAMG G63は3月のジュネーブモーターショーでワールドプレミアされます。
欧州では6月から受注を開始し、日本発売日は2018年9月が予定されています。
メルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデヴァーゲン)を「おさらい」
メルセデス・ベンツGクラス(Mercedes-Benz G-Class)は、もともと軍用車両だったゲレンデヴァーゲンを民生用にアレンジしたクロスカントリー車です。
「G」はドイツ語でオフローダーを意味する、「ゲレンデヴァーゲン」(Geländewagen )の頭文字になっています。
型式にはW460型からW463型があり、W461型とW462型は軍用車として販売。
一般向けとなるW460型は1979年に登場し、日本でも販売され大人気に。
現行のW463型は1989年に販売を開始。初代の基本構造を引き継ぎながらフルタイム4WD化によって乗りやすくなりました。
その後、販売終了が検討されることもありましたが、根強いファンの声に後押しされ、細かな改良を行いながら現在まで販売を継続。
▼G63 AMG 6×6
2014年には、オーストラリア国防軍などに納入されている軍用車用の技術を転用、6輪駆動のドライブトレインを搭載したG63AMG 6×6(シックス・バイ・シックス)が限定販売され話題になりました。
▼GLSクラス
現在メルセデス・ベンツには、モデル名が「GL」から始まり最上級にGLSクラスをラインナップするSUVのラインもありますが、快適性を重視するGLラインに対し、ストイックな走りに独自の魅力を持つモデルとしてGクラスは販売されています。
新型Gクラスは今後も最新情報が入り次第、随時更新していきますのでお楽しみに!