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DCTの構造を解説動画で

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ボルボ・トラックが、大型トラック用デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を新開発

 

それにあわせて構造やメリットなどを動画で解説

  

素早いシフトチェンジは、エコ&挙動の安定に 

▼DCT解説動画

▼ボルボ・トラック I-Shift Dual Clutch

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ボルボ・トラック DCT 概要・改良ポイント

  • 2014年秋発売の大型トラック「FH」で、次期欧州排ガス規制「Euro6」対応のため採用

  • 従来型変速機の前半部分を新設計
  • 選択したギアの次を予測し、変速を瞬時おこない、動力伝達を中断しない
  • 変速時に速度が落ちなくなり、効率的な運転が可能
  • カーブや坂、信号など、ギアチェンジが多い場所でスムーズな運転が可能
  • 変速がスムーズになることで貨物の動きが少なくなる
  • キャビン内の静粛性向上

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2つのクラッチを用意して、奇数と偶数番のギアをそれぞれに接続するDCT

 

その構造的メリットは、マニュアルミッションではアウトプットシャフトに同期するために必要な時間がなくなること

 

▼マニュアルトランスミッション   構造図

※例:トランスミッションが1速の時、インプットシャフト(エンジン側)が時間あたり3000回転していても、アウトプットシャフト(車輪側)は1000回転しかしていない
(この回転差が変速比。この例の場合、タイヤ1回転に対し、エンジンを3倍回転させ、発進に必要な強いトルクに変える)

これを2速につなげるためには、アウトプットシャフト側の回転数(3000回転)に、2速のギアの回転数(1速より速く回っている)をあわせなければ、ギアを選択しアウトプットシャフトにちからを伝えるスリーブが咬み合わず、傷めてしまう

そのためシンクロナイザーと呼ばれる、摩擦でアウトプットシャフトの回転数にインプットシャフト側をあわせる機構がスリーブには存在

この回転数があうまでの時間がトランスミッションのデメリット

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"Internal structure of manual transmission" by Yones - Drawing by me. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

 

▼デュアルクラッチミッション 構造図

※アウトプットシャフトに、偶数、奇数番目のインプットシャフトがあらかじめつながっていることで、変速時に回転数をあわせる必要がなく、それぞれのクラッチをつなぐことができる
(マニュアルミッションにあるギアを選択するスリーブはデュアルクラッチにもあるが、3速からギアを変える場合、2速か4速にはクラッチがつながっていないためフリーで、どちらかを予測しあらかじめ回転数をアウトプットシャフトにあわせておくことが可能)

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"Doppelkupplungsgetriebe-A" by Reworked Version by Xavax - 投稿者自身による作品. Licensed under Public domain via ウィキメディア・コモンズ.

 

 

乗用車では一般的になったデュアルクラッチミッションだけど、大型車ではちょっとした速度低下でも、取り戻すために必要な燃料が乗用車とくらべて多くなるから、メリットは大型車のほうが大きそうだね

 

実際ボルボ・トラックが公開したグラフでも、その差はわかる

 

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クラッチで機械的につながるため燃費がいいマニュアルを変更することでできるDCT

 

採用はこれからもっと広がっていきそう

 

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