イギリスの人気自動車番組トップギアが、ブガッティ ヴェイロンの400km/hチャレンジ動画を公開!
出るのがわかっていても、いろいろな意味でやれないこのチャレンジ、その理由を考えてみよう
400km/hを出すために必要なもの(かなり現実的)
ブガッティ ヴェイロン スペック
- エンジン:W型16気筒 8L クワッドターボ
- 最高出力:1001ps/6000rpm
- 最大トルク:127.5kgm/2200-5500rpm
- ミッション:7速デュアルクラッチ
- 駆動:4WD
- 車重:1888kg
- 最高速:407km/h
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300km/hが通過点…
スピードメーターのあがりがはやいね
ヴェイロンを買った人なら、1度はチャレンジを考えると思われる400km/h
メーカーがそこまでいけると言っているからだけど、その壁はものすごく高い・・・
その理由をあげていってみよう
1.長いコース
400km/hはアクセルを踏んでポンッと出るものではないので、加速するコースが必要
時速100kmで1秒間にクルマが進む距離は、
100km=100000m
1時間=3600秒
100000m÷3600=約27.8m
時速400km/hだと1秒間に約111.1mとなり、とても長いコースを見つけ、使えなければならない
ブガッティが発表している内容によると、最高速を出すまでに必要な距離は、加速とブレーキで11.5km
ヴェイロンを持っているほどの人でも、こんなコースを探すのには苦労しそう
2.高級車が1台買えちゃうコスト
400km/hを出すために使用されるタイヤとホイールには、遠心力や衝撃など、途方もない負荷がかかる
そのためブガッティは、チャレンジごとのタイヤとホイール交換を必須としているけれど、そのタイヤがまた高い(笑)
タイヤ1セット250万円
これにヴェイロン用のマグネシウムホイールの価格が追加になる
この他にも、ブガッティのW型16気筒クワッドターボという、巨大エンジンに使用されているエンジンオイル量は23L(コンパクトカーだと3Lくらい)で、チャレンジ後に交換が必要
これが11.5kmほどのコースを走るために必要になると考えると、ヴェイロンをかりることが出来る大手メディアでも、アタックをするのはかなり難しい…
3.ドライビングテクニック
オーバルコースを走るため、レーシングマシンの中でも最高速度が高いインディカーでも、その速度は380km/hほど
それにインディカーの場合、速さを追求するための設計がされているから、空力的に余裕があり安定しているけれど、ヴェイロンは…
最高速アタック時には抵抗を極力少なくするため、最大まで寝かせられるリアウィングは、走行安定性を下げる
それにハイパワースポーツだとしても軽くはない1888kgの車重を考えると、暴れそうになるマシンをコントロールするテクニックが必要
直線のコースを準備してもアクセルを踏んでいるだけで、到達できる速度じゃない…
ヴェイロンの400km/hチャレンジの映像は、なくはないけれど珍しい
その理由は、出そうと思う人がいても出来ない、これだけの理由があるから
こう考えると、スーパーカーの最高速度って…とも思うけれど、開発競争はまだ続いていて、先日ヴェノムGTが435km/hを出したばかり
ヴェノムGT記事:ヘネシーヴェノムGT 世界最速435km/hの瞬間に圧倒
いつか500km/hに到達する時もくる、のかも…