ホンダが、新しいバンタイプの軽自動車「N-VAN」を発表しました。
バモス後継モデルとして登場した新型N-VANのスペックや価格、特徴などを最新情報からご紹介します。
▼この記事の目次
- 【最新情報】ホンダ新型N-VAN発売1ヶ月で計画の4倍以上を受注!
- 新型N-VANの【主な変更点まとめ】
- 新型N-VANの外装(エクステリア)デザイン、ボディカラーは?
- 新型N-VANのボディサイズは?
- 新型N-VANの内装(インテリア)とシートレイアウトは?
- 車中泊やトランポに対応する新型N-VANカスタムパーツ設定!
- 新型N-VANのエンジンとスペックは?
- 新型N-VANの走りと使い勝手を試乗動画でチェック!
- 新型N-VANの燃費は?
- 新型N-VANの安全装備は?
- 新型N-VANの価格と維持費は?
- 新型N-VANで人気のグレードとボディカラーは?
- 新型N-VANの発売日、販売計画は?
- 新型N-VANのライバル車は?
- ホンダN-VANの前モデルを「おさらい」
【最新情報】ホンダ新型N-VAN発売1ヶ月で計画の4倍以上を受注!
ホンダは2018年8月21日、新しい軽自動車バンとして7月13日に発売した「N-VAN」の受注台数が、8月20日までに販売計画の3000台/月の4倍以上となる1万4000台となったことを発表しました。
ホンダの軽自動車バンは、商用車の「アクティ・バン」と、アクティバンをベースに室内や荷室空間の広さにこだわるユーザー向けに乗用装備をプラスした「バモス」がラインナップされていましたが、「バモス」は2018年5月で販売を終了していました。
新モデルでは新型N-VAN(Nバン)と改名、全面改良を受けているN-BOXをベースに、さらなる使い勝手を追求。
N-VANを購入した人の評価ポイントは、「助手席側センターピラーレスとテールゲートの『ダブルビッグ大開口』による、積み降ろし作業時の使い勝手のよさ」「低床フロアと助手席ダイブダウンによる大空間の荷室」「先進の安全運転支援システム『Honda SENSING(ホンダ センシング)』標準装備」「クラストップレベルの燃費性能」の大きく4点。
商用車オーナーだけでなく、ホビー用途で使う一般オーナーまで幅広いユーザーから支持されたと発表されています。
ホンダはあわせて、人気になったグレードとボディカラーも公開しています。
▼ホンダ新型N-VAN発表会の動画
▼ホンダN-BOX
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新型N-VANの【主な変更点まとめ】
▼新型N-VANの特徴
- 全タイプ4ナンバー貨物車に該当し、自動車税の負担を軽減
- バモスのMR(ミッドシップ)からFFをベースとした駆動方式に変更
- センタータンクレイアウトを採用することで、室内空間を拡大
- テールゲートを薄型化することなどによりN-BOXから室内長を+60mmに
- 標準ルーフとハイルーフ仕様の2種を設定
- 助手席側スライドドアにピラーレス構造を採用することで、開口部を拡大
- N-BOXにも搭載された最新のパワートレインにより、走行性能と燃費を改善
- 先進安全装備「ホンダセンシング」を全車標準搭載
ホンダ新型N-VANは、先にフルモデルチェンジしているN-BOXをベースに製作されることで、ホンダNシリーズの特徴となっているセンタータンクレイアウトを採用し、室内空間の効率をアップしています。
これにより低床とすることができ、乗り降りのしやすさを向上。
これまでベースになっていた商用モデルのアクティと基礎構造をわけることで、乗用ワゴンに求められる最新世代の燃費や走行性能も確保されます。
新型N-VANの外装(エクステリア)デザイン、ボディカラーは?
▼ホンダ新型N-VAN +STYLE COOLの画像
▼ホンダ新型N-VAN +STYLE FUNの画像
▼ホンダ新型N-VAN G / Lグレードの画像
ホンダ新型N-VANの外装は、商用向けとなる「G」「L」グレードのほか、一般ユーザー向けの「+Style COOL」と「+Style FUN」の3つのデザインが用意されています。
ボディは、G/LグレードとFUNがハイルーフとなり、COOLがN-BOX同等の標準ルーフになっています。
助手席側スライドドアはピラーレス構造に変更されており、サイドからの荷物の積み込みもしやすくなっています。
サイドパネルには、強度を高め、見た目にもタフな印象を与える3本のビードラインを採用。
個人ユーザー向けの+Styleグレードでは、LEDのヘッドライトやフォグランプ、ルーフスポイラーや2トーンホイールキャップなどにより、デザイン性も高められています。
また、いざというときの利便性を高める装備として、リアバンパー中央部を取り外して簡単に引き出すことができるスペアタイヤが全車に標準装着されています。
新型N-VANのボディサイズは?
▼新型N-VANのボディサイズ
- 全長×全幅×全高
3395×1475×1850(ロールーフ)~1945mm(ハイルーフ)
※4WD車は全高+15mm - ホイールベース:2520mm
- 車重:940kg
- 荷室長×荷室高:1630×1365mm
- 最大積載量:FF 350kg、4WD 300kg
- 参考
・ホンダN-BOX
全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm
ホイールベース:2520mm
車重:890kg
ホンダ新型N-VANのボディサイズは、軽自動車規格に対応する全長や全幅に変化はありませんが、荷室をラゲッジドアの薄型化などにより拡大しています。
全高はロールーフ仕様でもベースモデルのN-BOX+60mmとされ、ハイルーフ仕様はさらに95mm高くなっています。
また、助手席側センターピラーレスを実現するため、助手席ドアと左側スライドドアには、ピラー相当の強度を持たせたドアインピラー構造を採用。ドアクローズ時はピラー構造と同等の衝突安全性能が確保されています。
これによりN-VANの全タイプが税額の安い4ナンバー貨物車に該当、高さがある広い荷室空間がつくられています。
新型N-VANの内装(インテリア)とシートレイアウトは?
ホンダ新型N-VANの内装はシートレイアウトが独自のものとなり、広い荷室をさらに便利に使うことができるようになっています。
▼ホンダ新型N-VANの室内使い勝手解説動画
新型N-VANではリアシートに加え、助手席シートにダイブダウン機能を採用し、運転席以外をすべてフラットに収納できるようになっています。
これにより、センタータンクレイアウトを採用する「N」シリーズならではの低床フロアに大きな荷物を積み込むことができるほか、マットを敷いて車中泊をするのもより快適になっています。
助手席側ドアは軽バン初のピラーレスとすることで、テールゲートと助手席側から効率的に積み下ろしができる「ダブルビッグ大開口」と名付けられた使い勝手を実現。
タイダウンフックにより、荷物をしっかり固定することもできるようになっています。
また、繰り返しの乗り降りに対する身体への負担を軽減するため、低床設計を採用し足の運びをスムーズにするとともに、腰の上下運動を最小限とする位置にシート座面高を設定。
腰をしっかりとサポートすることで、長時間の着座でも疲れにくい姿勢を保持するように仕上げられています。
シートクッションは繰り返しの乗り降りによる破れを抑えるため、クッション生地をサイドから下にまで一枚生地で張り込み、縫裁ラインを解消。摩耗のきっかけを最小限とすることで破れにくいシートが実現されています。
室内は使い勝手も重要視され、袋をかけておくことができるフックや紙パックにも対応するドリンクホルダー、急速充電可能なUSBジャックも採用されています。
▼ホンダ新型N-VANバイク積載動画
車中泊やトランポに対応する新型N-VANカスタムパーツ設定!
ホンダ新型N-VANには、ホンダアクセスと無限から多彩な純正アクセサリーが用意されています。
新型N-VAN用純正アクセサリーは、ワークとホビー、2つのシーンにおけるさまざまなニーズにあわせて、積載性、機能性、快適性をさらに高めるアイテムを用意。
インテリアでは、新型N-VANの特徴である広大な荷室空間を便利に使える純正アクセサリーとしてラゲッジスペースを2段に分けて使用でき、ラゲッジ用とリア用を組み合わせることで車中泊も可能にする「マルチボード」<ラゲッジ用/リア用>や、車両のバッテリーを使わずに家電製品を車内で使用できる「外部電源入カキット」など、使い勝手のよさを実現したアイテムをラインナップ。
「ラゲッジアシストポール」などにより、大型で長尺物の積載を便利にすることもできるようになっています。
▼ホンダアクセスN-VANカスタム
エクステリアでは、フロントグリルやホイールキャップにホワイトをあしらったポップな「White Coordinate」、ブラックのフードラッピングやデカールがクールなイメージの「Black Coordinate」という2つのコーディネートを用意。
また、車名を大胆にレイアウトした「フードエンブレム」や、カモフラージュ、ウッド、メタル調でさまざまな印象を楽しめる「デカール」、タフさを感じさせる「バンパーコーナーガーニッシュ」などが設定されています。
▼無限ホンダN-VANカスタム
無限(M-TEC)からは、「Circuit Style」をコンセプトに「俺のトランポ」「俺たちのモーターホーム」をキーワードに外装パーツやマフラーなどを開発。
外装パーツでは、フロントマスクのイメージを一新する「フロントグリルガーニッシュ」や「フロントアンダースポイラー」を設定。
フロントグリルガーニッシュはつや消しブラック塗装仕上げとされ、フロントアンダースポイラーは未塗装のほか、つや消しブラック塗装仕上げとカラード仕上げの3種類を用意。
また、ユニークなアイテムとして、N-VANのラゲッジスペースの使い勝手を向上させるコンテナボックス「無限折りたたみコンテナ」の販売を開始。
容量50.1LのMサイズの上に、容量20.8LのSサイズを積むことができるようになっています。
▼ホンダ新型N-VANカスタムパーツ装着車の動画
新型N-VANのエンジンとスペックは?
▼660ccVTECエンジン
▼新型N-VANののパワートレインとスペック
- 直列3気筒660cc
最高出力:53ps/6800rpm
最大トルク:6.5kgm/4800rpm
トランスミッション:CVT or 6速MT - 直列3気筒660ccターボ
最高出力:64ps/6000rpm
最大トルク:10.6kgm/2600rpm
トランスミッション:CVT - 駆動方式:FF or 4WD
ホンダ新型N-VANは、NシリーズとしてFF駆動ベースのレイアウトになったことで、N-BOXに搭載された最新のエンジンが搭載されています。
自然吸気直列3気筒660ccは、N-BOXで採用した高効率エンジンをベースにN-VAN向けに最適化し、低速から高トルクを発生するとともに優れた燃費性能を実現。
6速のマニュアルトランスミッションも設定することで、幅広いニーズに対応しています。
▼電動ウェイストゲート
ターボ車には、N-BOXで軽自動車初の電動ウェイストゲートを採用していた最新のターボエンジンを搭載。
電動ウェイストゲートでは、過給圧を正確にコントロールすることで、アクセルを踏み込んだときのレスポンスをあげ、より軽快に低燃費も実現されています。
足まわりには、重量変化の大きい軽バンで安定した乗り心地を実現するため、リアトーションビームを大幅に強化したリアサスペンションを採用。
ブレーキには、車両の状態とドライバーのブレーキ操作を常にモニタリングして、必要に応じてVSAでブレーキ油圧を加圧して安定した制動力を発揮する「ハイドロリック・ブレーキ・ブースト」が装備されています。
新型N-VANの走りと使い勝手を試乗動画でチェック!
ホンダ新型N-VANは、試乗動画も公開されています。
高い使い勝手と軽快な走りが高評価を受けています。
新型N-VANの燃費は?
▼新型N-VANの燃費
- 自然吸気エンジン
CVT:23.8km/L、6MT:18.6km/L - ターボエンジン
CVT:23.6km/L - 参考
・バモス(現行モデル)
自然吸気エンジン:16.8km/L
・N-BOX
自然吸気エンジン:27.0km/L
ターボエンジン:25.6km/L
新型N-VANの燃費は、後輪駆動でトランスミッションが3速オートマチックと5速マニュアルだったバモスから、NシリーズとしてFFレイアウト、CVTと6速マニュアルに変更されることで、最高23.8km/Lと大幅に燃費を伸ばしています。
同型のエンジンを搭載するN-BOXより走行性能が重視されていますが、ターボエンジンでも自然吸気エンジンから0.2km/L差と良好な数値が確保されています。
新型N-VANの安全装備は?
ホンダ新型N-VANには、N-BOXにも採用された先進安全技術「ホンダセンシング」が全車標準搭載されています。
「ホンダセンシング」は、以前はホンダの上位モデルを中心に搭載されていた装備でしたが、安全性能のニーズ向上から現行のN-BOXから全車標準採用となりました。
前モデルのバモスでは、安全システムが搭載されていなかったため、N-VANの大きなセールスポイントになっています。
▼ホンダセンシングの機能
- 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
- 誤発進抑制機能
- 歩行者事故低減ステアリング
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
- 路外逸脱抑制機能
- ACC<アダプティブ・クルーズ・コントロール>
- LKAS<車線維持支援システム>
- 後方誤発進抑制機能
- オートハイビーム
新型N-VANの価格と維持費は?
▼ホンダ新型N-VANの価格
- G
FF(6MT/CVT):1,267,920円
4WD(6MT/CVT):1,398,600円 - L
FF(6MT/CVT):1,341,360円
4WD(6MT/CVT):1,472,040円 - +style FUN
FF(6MT/CVT):1,560,600円
4WD(6MT/CVT):1,691,280円 - +style FUN Turbo
FF(CVT):1,668,600円
4WD(CVT):1,799,280 - +style COOL
FF(6MT/CVT):1,560,600円
4WD(6MT/CVT):1,691,280円 - +style COOL Turbo
FF(CVT):1,668,600円
4WD(CVT):1,799,280円 - Honda SENSING非搭載:-70,200円
新型N-VANの価格は、ベースのN-BOXが138万からと高価格になっていましたが、内外装の変更により抑えられ126万からに設定されました。
グレードには「G / Lグレード」「COOL」「FUN」の3タイプが用意され、「G / Lグレード」が業務用のハイルーフ、「ファンスタイル」は業務用と個人用のどちらにも使えるハイルーフ、「クールスタイル」はロールーフで個人用の遊びのクルマとしてラインナップされています。
▼軽自動車の自動車税額
- 【4ナンバー】(N-VANが該当)
業務用:3,800円
自家用 :5,000円 - 【5ナンバー】
業務用:6,900円
自家用 :10,800円
また、新型N-VANでは全車4ナンバーの軽貨物車扱いになることで維持費が5ナンバー車と違い、自動車税が大幅に安くなります。
軽4ナンバー貨物車は初回車検が2年と5ナンバー車より1年短くなりますが、2回目以降も2年ごととなり、毎年車検を受ける必要がある普通車の4ナンバー貨物車より選びやすく、維持費節約効果が高くなっています。
新型N-VANで人気のグレードとボディカラーは?
▼ホンダ新型N-VANの人気グレード
- G・Honda SENSING:19%
- L・Honda SENSING:22%
- +STYLE FUN・Honda SENSING:22%
- +STYLE FUN・ターボ Honda SENSING:22%
- +STYLE COOL・Honda SENSING:9%
- +STYLE COOL・ターボ Honda SENSING:6%
ホンダ新型N-VANは販売1ヶ月での人気グレードが公開されており、商用をメインとした「G」「L」が合計41%、仕事とレジャーに使える「+STYLE」シリーズのハイルーフ仕様「+STYLE FAN」が44%、ロールーフ仕様の「+STYLE COOL」が15%となっています。
▼ホンダ新型N-VANの人気ボディカラー
- G・Lグレード(2色展開)
タフタホワイトII:50%
ルナシルバー・メタリック:50% - +STYLEシリーズ(上位3色)
プレミアムホワイト・パールII:22%
ガーデングリーン・メタリック:20%
シャイニンググレー・メタリック:20%
ボディカラーは、2色設定されている商用モデルは50%ずつ、レジャーユーザーが多い+STYLEシリーズは1位にホワイト、次いでグリーンとグレーが選択されています。
新型N-VANの発売日、販売計画は?
ホンダ新型N-VANは、2018年7月12日に発表され、発売日は7月13日とされました。
月販売計画台数は3000台に設定されていますが、販売1ヶ月ほどで4倍以上となる1万4000台を受注したことから、納期は3~4ヶ月後となっています。
ホンダはN-VANをよりアクティブに使うことができる軽自動車バンとして、趣味向け&商用車としてアピールし、Nシリーズの人気を高めていきたい考えです。
新型N-VANのライバル車は?
▼ダイハツ・ウェイク
▼ダイハツ・ハイゼットキャディー
ホンダN-VANのライバルになるのは、ダイハツが販売する軽自動車のウェイクと、同モデルをベースにした商用車のハイゼットキャディーです。
ダイハツ・ウェイクは、ホンダN-BOXがライバルとするダイハツ・タントの上位モデルとして製作され、さらなる室内空間が魅力のモデルになっています。
商用タイプとなるハイゼットキャディーも販売されており、FFレイアウトならではの床面の低さによる乗り降りのしやすさが人気になっています。
前モデルのバモスはアクティ・バンをベースにしたワゴンモデルとなっていましたが、ハイルーフボディに仕事使い用の装備を追加したバモス・ホビオProもラインナップしており、ダイハツのウェイク、ハイゼットキャディーと競合。
バモス同様の位置づけで製作されるN-VANでも最大のライバルとなります。
ホンダN-VANの前モデルを「おさらい」
▼バモスホンダ
ホンダN-VANの前モデルになるホンダ・バモス(Vamos)は、初代「バモスホンダ」が1970年に発売された軽自動車です。
レジャーカーブームにあわせオープンカータイプの軽トラックとして製造されましたが、販売はふるわず3年後に生産を終了しました。
▼ホンダ・バモスホビオ
2代目となった前モデルは、セミキャブオーバー型のアクティバンをベースにした、軽乗用ワンボックスワゴンとして復活。
フルモデルチェンジなく、18年販売が継続するロングライフモデルとなりました。
ベースとなるバモスのほか、ハイルーフとしたバモスホビオも販売し、商用車ベースのワゴン特有の後輪駆動での走りの良さと荷室空間の広さをセールス。
フルモデルチェンジした新型N-VANでは、より乗用モデルとしての機能性をアップするため、エンジンを車体中心に搭載するミッドシップレイアウトからFFレイアウトに変更し、新たなユーザーのニーズに対応しています。
新型N-VANについては今後も最新情報が入り次第、随時更新していきますのでお楽しみに!