アストン・マーティンが、ハイパフォーマンスGTカー「DBS」の新モデルを発表しました。
最高峰のモデルとして進化したアストンマーティン新型DBSについて、性能や価格などを最新情報からご紹介します。
▼この記事の目次
- 【最新情報】オープン!アストンマーティン新型DBSボランテ発表!
- 新型DBSの【特徴まとめ】
- 新型DBSの外装(エクステリア)デザイン
- 新型DBSのボディサイズは?
- 新型DBSの内装(インテリア)デザイン
- 新型DBSボランテ設定!
- 新型DBSのエンジンとスペックは?
- 新型DBSの走行システムは?
- 新型DBSの走りを試乗動画でチェック!
- 新型DBSの価格は?
- 新型DBSの発売日は?
- アストンマーティンDBSを「おさらい」
【最新情報】オープン!アストンマーティン新型DBSボランテ発表!
▼アストンマーティンDBSボランテの画像
アストンマーティンが、スポーツクーペ「DBS」の新モデルとなる「DBS・ボランテ」を発表しました。
アストンマーティンDBSは、高級スポーツカーメーカーのアストン・マーティンが製作する代表的GTモデルとして2012年まで製造後、後継モデルとして「ヴァンキッシュ」が販売されていました。
復活したDBSは、「ヴァンキッシュS」の後継機として開発され、先に発表されていた「DB11」にも使用された最新世代のアストンマーティンの技術を搭載。
新設定された新型DBSボランテは、最高峰の性能を持つアストンマーティンのフラッグシップオープンとしてラインナップされます。
▼新型DBSの試乗動画
▼アストンマーティンDB11
【アストンマーティン新型DB11最新情報】AMR追加!クーペとヴォランテのスペック、価格は?
新型DBSの【特徴まとめ】
▼新型DBSの特徴
- クーペとオープンモデル「ボランテ」を設定
- 「ヴァンキッシュ S」の後継モデルとしてラインナップ
- 最新のV型12気筒5.2Lツインターボエンジンを搭載
- 最新世代の軽量接着固定アルミニウム構造プラットフォームを採用
- 外装にカーボンファイバー製パネルを広く使用することで軽量化
- 最高速度走行時のダウンフォースは、量産アストンマーティン史上最高の180kgを達成
新型DBSの外装(エクステリア)デザイン
アストン・マーティン新型DBSの外装には、自然界に最も多く存在するというハニカム形状をモチーフとしたフロントグリルが採用されています。
ボンネットには長いパワーバルジとボンネット・ベントが備わり、スピード感がダイナミックに表現されています。
リアには、特徴的な4本出しテールパイプとする新開発エキゾースト・システムを装備し、パワフルなサウンドにチューニング。
ターボチャージャーのウェイストゲートの形状を最適化することで、アイドリング時のノイズやアクセル開度の小さい低負荷走行時の静粛性がアップしています。
空力性能は、DB11で採用されていた空力コンセプト「カーリキュー」や「エアロブレード」を進化させ、協調して働くフロント・スプリッターとエアダムなどにより、最高速度走行時のダウンフォースは、量産アストンマーティン史上最高となる180kgが達成されています。
新型DBSのボディサイズは?
▼アストンマーティンDBSのボディサイズと車重
- 全長×全幅×全高:4712×1968×1280mm
- ホイールベース:2805mm
- 車重:1693kg(ボランテ:1863kg)
- 参考
・アストンマーティンDB11
全長×全幅×全高:4739×1940×1279mm
ホイールベース:2805mm
車重:1770kg(V12モデル。V8モデルは-115kg)
アストンマーティンDBSのボディサイズは、先に最新世代モデルとして発表されていたDB11から全長が若干短縮されています。
シャシーはDB11に採用された最新世代軽量接着固定アルミニウム構造の発展進化バージョンとされ、DBSでは外装にカーボンファイバー製ボディパネルを広く採用することで剛性を向上。
車重は80kg近く軽い1693kgとすることで、軽快な走りに仕上げられています。
新型DBSの内装(インテリア)デザイン
新型DBSの内装は、芳香でも独自性を漂わせるソフトレザーとアルカンターラにより仕上げられています。
シートは、高いサポート性能によりドライバーやパッセンジャーをしっかりとホールドしながらも長距離走行時の快適性も提供する「Sports Plusパフォーマンス・シート」を装備。
ステアリングには、「固定式フルレングス・パドルシフト」を装着した「Sports Plusステアリングホイール」が標準装備されています。
その他、キーレスエントリーやタイヤ空気圧モニタリング・システム、パーキング・ディスタンス・ディスプレイ付き360°カメラ、パーキング・アシストなどを採用。
サウンドシステムには、DAB、Bluetoothオーディオ、電話ストリーミング、iPod/iPhone接続機能、USB再生機能に加え、インテグレーテッド・サテライト・ナビゲーション・システムやWi-Fi機能も標準装備されています。
新型DBSはクーペスポーツスタイルとしながら、フラッグシップGTカーとしてラゲッジスペースも大きくとられ、ドライブや旅行を楽しむことができるようになっています。
新型DBSボランテ設定!
▼新型DBSボランテ
アストンマーティン新型DBSには、2019年4月にオープンモデルとなる「DBSボランテ」が設定されました。
新型DBSボランテは、ルーフに8層の断熱材と防音材を組み合わせた布製のルーフを採用し、オープンを14秒、クローズを16秒で完了。
車内からだけでなく、車両から2m以内の範囲であれば車外からリモートキーでも操作可能となっています。
ルーフカラーには、「ボルドー・レッド」「アトランティック・ブルー」「タイタン・グレイ」を含む計8種類のカラーを用意するとともに、内張りに6種類のロコーナ・ヘッドライナーを使用することで、さらなるパーソナライズにも対応。
アストンマーティンのボランテ(オープンモデル)として初めて、2×2ツイル・カーボンファイバー仕上げのウィンドスクリーン・サラウンドを採用。
オプションで同じテーマをトノカバーとリア・ウォーターフォールにも使用することができるようになっています。
エクステリアはクーペモデルのエアロダイナミクスを受け継ぎ、ボディ表面のエアフローから最大の空力効果を得られるように設計。
フロントにはスプリッターとエアダム、リアにはダブル・ディフューザーをそれぞれ採用し、フロントホイール後方にはボディサイドのエアフローを整える“カーリキュー”と呼ばれるエレメントを配置。
最高速での走行中のダウンフォースは、クーペから3kg減に抑えた177kgが達成されています。
新型DBSのエンジンとスペックは?
▼DBSのエンジンスペックと走行性能
- エンジン:V型12気筒 5.2L ツインターボ
- 最高出力:725ps/6500rpm
- 最大トルク:91.8kgm/1800-5000rpm
- トランスミッション:8速AT
- 0-100km/h加速:3.4秒(ボランテ:3.6秒)
- 0-160km/h加速:6.4秒
- 最高速度:340km/h(ボランテも同値)
アストンマーティンDBSには、DB11で初採用され、前世代から0.8L排気量を縮小しターボを組み合わせた、新開発のV型12気筒5.2Lツインターボエンジンが搭載されています。
▼参考:アストンマーティンDB11のスペック
- DB11
出力:608ps/71.4kgm
0-100km/h加速:3.9秒
最高速度:322km/h - DB11 AMR
出力:639ps/71.4kgm
DB11 AMR:3.7秒
最高速度:334km/h
しかし、同型のエンジンながらも出力は大幅に強化され、725ps/91.8kgmまでアップ。
DB11のベースモデルと比較して117ps、ハイパフォーマンスモデルとして用意されているDB11 AMRからも86psパワーアップ。
最大トルクは、自然吸気エンジンで排気量2L分にもなる20.4kgmも太く仕上げられました。
これにより、0-100km/h加速タイムはDB11のベースモデルから-0.5秒、最高速度は340km/hまで引き上げられています。
新型DBSの走行システムは?
アストンマーティン新型DBSの走行システムには、全車にアダプティブ・ダンパーを標準装着し、センサーにより状況を把握するとともに、クルマに対するドライバーのリクエストも読み取ることができるように仕上げられています。
また走行は、パワートレーンフィーリングと運動性能を「GT」「Sport」「Sport Plus」の3種類を用意する「ダイナミック・モード」にて変更できるようにすることで、「リラックスして楽しむグランドツアラーから、アグレッシブなスーパーカーまで変化する」とされています。
ドライブトレインには、機械式リミテッドスリップ・ディファレンシャルとトルク・ベクタリングを採用することで、緻密で予測しやすく、限界を追求できるというハンドリング特性を実現。
足まわりには、2種類の21インチアロイホイールを採用し、標準装備のYスポーク鍛造ホイールのほか、軽量ツインスポーク鍛造ホイールもオプション設定。
どちらも専用開発のピレリ製「P Zero」タイヤを組み合わせ、最新世代のCCBカーボンディスクブレーキはフロント直径が410mm、リア直径が360mm。
キャリパーにはフロント6ピストン、リア4ピストンが装備されています。
新型DBSの走りを試乗動画でチェック!
新型DBSは、注目度の高さから多数の試乗動画が公開されています。
パフォーマンスをあげたエンジンや爽快な走りが高評価を受けています。
新型DBSの価格は?
▼アストンマーティン型DBSの価格
- DBS:22万5000ポンド(約3300万円)
- DBS・ボランテ:24万7500ポンド(約3700万円)
- 参考
・DB11:2428万4900円
アストンマーティン新型DBSの価格は、約3300万円と発表されています。
この価格は2400万円台で用意されるDB11から900万円ほど高価となり、ブランドを牽引する旗艦GTカーとしてラインナップされます。
オープンモデルとして追加設定されたDBSボランテは、400万円ほど価格をアップした約3700万円とされています。
新型DBSの発売日は?
アストンマーティン新型DBSに追加設定されたボランテは、2019年第3四半期から納車が開始される予定です。
アストンマーティンはDBSをヴァンキッシュ後継モデルとしてラインナップし、新世代アストンマーティンのフラッグシップGTをアピールしていく予定です。
アストンマーティンDBSを「おさらい」
▼アストン・マーティンDBS(1967年~1972年販売)
アストンマーティンDBSは、初代が1967年に登場したスポーツカーです。
▼参考:アストンマーティンDB6
DBSのデザインは、DBS登場前の1965年に販売が開始され1950年代のデザインコンセプトを採用していた「DB6」とは異なり、現代につながるモダンスタイルとして制作されました。
ボディサイズを拡大し室内空間を大きくとることで、高級スポーツカーとしての使い勝手を向上。
エンジンには330馬力を出力するV型8気筒5.3Lエンジンを採用する予定でしたが開発が遅れたため、発売当初はDB6と同じ286馬力の直列6気筒4Lエンジンを搭載。あとからV型8気筒エンジンが追加されました。
イギリスを舞台とする映画「007」シリーズでは、「女王陛下の007」「007 ダイヤモンドは永遠に」に登場しています。
1970年代、DBSなどの販売成功によりアストンマーティンは好調な販売を続けますが、第二次世界大戦後から経営権を持っていたデイヴィッド・ブラウン率いる製造業グループ「デイヴィッド・ブラウン・リミテッド」が経営不振に陥ったことから、1972年にアストンマーティンを投資グループに売却。
1973年に製造されたDBS最後の70台は現在もラインナップされる「ヴァンテージ」のモデル名で販売され、その後1994年の「DB7」まで、アストンマーティンの車名に「デイヴィッド・ブラウン・リミテッド」を表す「DB」のイニシャルは使用されませんでした。
初代DBSの製造台数は、1973年製造のヴァンテージもあわせて790台とされています。
▼アストン・マーティンDBS V12(2007年~2012年販売)
”2代目DBS”となる「DBS V12」は、映画「007 カジノ・ロワイヤル」の”ボンドカー”として2006年に発表され、初代登場から40年となる2007年に発売。
「ヴァンキッシュ」の後継モデルとしてラインナップされ、「007」シリーズでは続編「007 慰めの報酬」でも引き続き採用されました。
DBS V12は、軽量なマグネシウムやカーボン、アルミニウムを組み合わせた車体により軽量化し、エンジンには517馬力を出力する6LのV型12気筒を搭載。
販売開始当初はクーペのみでしたが、後にオープンボディの「ヴォランテ」が設定されました。
DBS V12は2012年に生産を終了し、後継モデルにヴァンキッシュが復活。
新しく発表されたDBSは、再度ヴァンキッシュからその座を引き継ぐスーパーGTとして制作されました。
新型アストンマーティンDBSについては今後も最新情報が入り次第、随時更新していきますのでお楽しみに!